走ることについて語るときに僕の語ること [読書メモ]

◆メモ:

・(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙のマラソン・ランナーの特集記事より)
 レース中に頭の中で反芻しているマントラ:
  Pain is inevitable. Suffering is optional.
  「痛みは避けがたいが、苦しみはオプショナル(こちら次第)」 (P5 前書き)

・もっと書き続けられそうなところで、思い切って筆を置く。そうすれば翌日の作業のとりかかりが楽になる。アーネスト・ヘミングウェイもたしか似たようなことを書いていた。継続すること── リズムを断ち切らないこと。長期的な作業にとってはそれが重要だ。いったんリズムが設定されてしまえば、あとはなんとでもなる。しかし弾み車が一定の速度で確実に回り始めるまでは、継続についてどんなに気を使っても気をつかいすぐるこてはない。(P18)

・何ごとによらず、他人に勝とうが負けようが、そんなに気にならない。それよりは、自分自身の設定した基準をクリアできるかできないか──そちらの方により関心が向く。そういう意味で長距離走は、僕のメンタリティーにぴたりとはまるスポーツだった。(P23)

・もしタイム内で走れなかったとしても、やれる限りのことはやったという満足感なり、次につながっていくポジティブな手応えがあれば、また何かしらの大きな発見のようなものがあれば、たぶんそれはひとつの達成になるだろう。言い換えれば、走り終えて自分に誇り(あるいは誇りに似たもの)が持てるかどうか、それが長距離ランナーにとっての大事な基準になる。(P24-25)

・昨日の自分をわずかでも乗り越えていくこと、それがより重要なのだ。長距離走において勝つべき相手がいるとすれば、それは過去の自分自身なのだから。(P26)

・自分のやりたくないことを、自分のやりたくないときにやらされることに、昔から我慢できない。そのかわり自分がやりたいことを、自分がやりたいときに、自分がやりたいようにやらせてもらえたら、人並み以上に一生懸命にやる。(P58-59)

・才能の次に、小説家にとって何が重要な資質かと問われれば、迷うことなく集中力がをあげる。自分の持っている限られた量の才能を、必要な一点に集約して注ぎ込める能力。これがなければ、大事なことは何も達成できない。そしてこの力を有効に用いれば、才能の不足や偏在をある程度補うことができる。(P116)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

【Tags】
【Category】
その他
【Date】
2010/11/21