貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント [読書メモ]

「年金性資金の長期投資で、相場に "勝つ" のではなく、"負けない" 運用方法」がテーマ。
つまり、短期的に勝つことを目指すのではなく、長期的に負けない(負けないことが、結局は資産を殖やすことになる)ことを目指す資産運用法のこと。

第一章と第二章で「年金格差」についての説明と、「年金性資金の長期投資」の必要性が書かれている。
第三章は「年金資産運用基金」の運用手法の解説。普通の市民にとっての運用戦略のヒントをさぐる。
(ここまでは、ざっと概要をつかんだだけ)

第四章は、私たちが知っておくべき "負けない運用" のための7つの智恵の説明。
(この章を中心に読んでみた)

第一の智恵:トレーディング(短期売買)ではなく、インベストメント(長期投資)

株価は短期的には全く予測不可能に動くため、トレーディング(短期売買)はギャンブルである。また、常にマーケットをウォッチし、その変化に合わせて行動するのは、人生で最も大切な時間を無駄にすることであり、「クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)」の低下をもたらす。
だから普通の市民はトレーディング(短期売買)は避けるべきである。

第二の智恵:「アルファ戦略」ではなく、「ベータ戦略」

「アルファ戦略」とは、市場全体の平均的収益率を上回るリターンをめざすこと。
「ベータ戦略」とは、市場平均(TOPIXなどのインデックス)に追随すること。
「アルファ戦略」はアクティブ(積極的)運用、「ベータ戦略」はパッシブ(消極的)運用のこと。
長期的に市場平均を上回り続けることは至難の業なので、普通の市民はベータ戦略をとるべきである。

第三の智恵:「複利効果」と「時間分散」

時間的分散を図り(ドル・コスト平均法)、資産を安く入手し、複利の力で殖やすべし。

第四の智恵:「アセット・アロケーション」と「ポートフォリオ」

それぞれの状況に応じたアセット・アロケーション(資産配分)を考え、ポートフォリオを組むべし。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者であるマルキール氏は年齢ごとに下記のように投資割合を示している。
 30代半ば:不動産10%、現金5%、債券30%、株式55%
 50代半ば:不動産12.5%、現金5%、債券37.5%、株式45%

第五の智恵:「持ち家プレミアム」

住まいについて、「持ち家」と「賃貸」とどちらがいいのか?金融理論上は「賃貸」に軍配が上がる。例えば、同じ立地で同じ造り・仕様の「賃貸用物件」なら4000万円で変えるものが、「持ち家用物件」になると5000万円で売られているというように、「持ち家」には25%程の「持ち家プレミアム」が上乗せされている。
ローンによる住宅取得は、人生観も含めて、良く考えてから決めよう。

第六の智恵:世界経済の成長に参加する「国際分散投資」

国内の債券と株式だけでなく、外国の債券と株式にも資金を割り振ること。それにより、収益を高め、リストを減らすこと。
新興国だけなどと偏らずに、ここでも分散とバランスが大切。

第七の智恵:変えない勇気・負けない気持ち 「運用ポリシーとリバランス」

大切なことは、いかなる局面にあっても、投資を「継続」すること。例えば「国内債券3万円、国内株式1万円」と運用ポリシーを決めたら、その金額を毎月変えないこと。

1年に1度程度、「リバランス(資産の組み換え)」を検討しよう。
ポートフォリオの運用計画で想定した通りのアセット・アロケーションとなるように、値下がりしている資産(例えば「国内株式」)を買い増し、逆に値上がりしている資産(例えば「外国債券」)の一部を売却するのが「リバランス」。ただし、頻繁なアロケーションの変更は手数料が嵩むため、ある程度の「乖離許容幅」をもたせる。
また、5年に1度程度、投資割合の見直しのリバランスをする。

貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵

【Tags】
【Category】
株式投資
【Date】
2008/09/23