月刊『致知』の創刊30周年記念講演会のお土産として頂いた一冊です。
1996年から2007年にかけて月刊『致知』に断続的に掲載された巻頭言を再構成された内容ですが、「寄せ集め」という印象は全くなく、一冊の書籍としてとても読みやすくまとめられています。
これまで稲盛さんの哲学で少しわかりづらいと感じていた部分が、本書によって、すんなり理解することができました。
本書のなかで、特に印象に残った2箇所をメモとして。
(1)「人格」とは不変ではなく、時とともに変化してしまう
例えば、努力家で謙虚であったはずの人が、いったん権力の座に就くと、一転傲岸不遜(ごうがんふそん)になることがあります。一方、身を誤った人間であっても、心を入れかえ、研鑽と努力を重ねて、素晴らしい人格者に一変した例もあります。(P107)
(2)「仁」「義」「礼」、三つを備えた人を「徳のある人」と呼ぶ
「徳」とは、中国では古来、「仁」「義」「礼」という三つの言葉で表されていました。
「仁」とは他を慈しむこと
「義」とは道理に適うこと
「礼」とは礼節を弁(わきま)えていること (P120)
人格者になるなど、到底わたしには無理だと、子供の頃から思っていました。ましては「徳」のある、立派な人になるなんて想像すらできない、と。
最初から「わたしには無理」とあきらめていては、何事も実現させることはできません。
もちろん、いきなり「人格者」や「徳のある人」になれるわけではありませんが、そういう存在に少しでも近づけるよう、出来ることはあるはずです。
少しずつでもいい。毎日、「少しでもいいから自分を磨く」ことを継続しようと、本書を読んで決意しました。 |